皮革製品のお手入れ&保管方法

皮革製品の注意点は・・・

革製品(バック・鞄・靴・ベルトetc)は、少し使うとその人になじんで革としての良さがでてきますが、合成皮革などで作られたものは、購入時が最良の状態であり、使うほど品質劣化が顕著に現れてきます。革は息の長い使われ方に適した素材であるといえます。ところがもともと革は天然のタンパク質ですので、靴を長持ちさせるコツは、新しいうちからクリームをつけて、湿気を与えない様に、濡れた場合は陰干しをし、手入れをゆきとどかせる様につとめる努力と、さらに毎日取り替えて履く様に心がけて下さい。バックも長持ちする?しない?も、日々の手入れで随分違ってきます。お気に入りな靴や同様にバックも時々休ませ、毎日連続して同じ物を持たないように心掛けましょうね。註文が多く面倒と思いますが、心掛ける(気にしてあげる)程度でどうでしょう?
 

もしも雨・水に濡れた革製品は・・・

一般に皮革は水に弱いということを頭に入れておいて下さい。まず第一に、型くずれしやすくなること。なめしや製品化の過程で伸ばされたり収縮させられていた革が、水に濡れることによっていびつな伸縮をすることになります。そこで靴の場合ならシューキーパーで形を整えて、できるだけ元の形を復元します。第二に濡れると熱に弱くなるので、濡れた革をストーブに当てたりスチームアイロンなどでいきなり高温に乾かすのは厳禁。乾いたタオルなどで叩くようにして水分を吸い取り風通しの良い日陰にて陰干しして下さい。革は乾燥することが多いため、できるだけ変形しないように形を整えて乾燥して下さい。第三に、雨は革の栄養分である油分を奪います。さらに一度中まで濡れた革は乾燥すると革中の油分が不均一となり、部分的に硬化することがありますので、指定のクリームを柔らかい布につけて、輪を描くように軽くすりこめば尚大丈夫です。必ずクリーム類で油分を補いましょう。(良いものを永〜く使う為にちょっとした努力です)但し、適量以上のクリームを附けすぎると色が濃くなったり、色落ちすることがありますので使すぎないように注意が必要です。さらに革の仕上げの種類によってはクリームでシミになる場合もありますので必ず指定のクリームをお使い下さい。クリーム塗る時は、見えない内側部分で試し塗りするといいですよ。
 

カビが生えてしまったら・・・ 

カビを見つけたら直ぐに、表革(甲革)はカラ拭きを、スエードはブラッシングすることが大事になります。縫い目やポケット内なども歯ブラシを使って取り除き、残し部分が無いようすみずみまで取って下さい。
放置しておくと革の組織内部まで変色し、跡がきえなくなることがあるので要注意ですよ。何よりカビを防ぐことが大事なので、普段の手入れや保存方法に気を遣って下さいね!!
 

スエードの手入れ方法は・・・

スエード等は、よくブラシを掛けて保管に気をつけて下さい。もしも、汚れなどがついた場合はスプレー式クリーナーを拭きつけてよくブラッシングして汚れをお取り下さい。
スエード系はホコリがよく吸い付きますので、使用後はブラッシングを忘れずして下さい。ブラシは、ナイロンブラシ又は生ゴムを使うと良いみたいですので、お試しを・・・
 

バック(鞄・袋物)汚れ落としは・・・

普段は柔らかい布でカラ拭きやブラッシングしてホコリを払う程度で対応できます。手アカや汗で汚れがひどい場合は、指定のクリーナーを布につけ軽く拭くとよいでしょう。その場合は、必ずバック(鞄・袋物)の底など目立たないところで、濡れタオルで試し拭きして異状がないことを確認してクリーナーを使用してください。コーヒー、ジュースのような水溶性のシミは、まず濡れタオルで叩くように拭き、シミが広がらないように注意しましょう。色素が革の目に入り込んでしまい沈着したものの除去は困難になりますので・・・
 

バック(鞄・袋物)保管は・・・

保管時に最も気になるのがカビです。革には柔軟性を保持するために油脂類が含まれており、また、使った革製品には汗やアカ、それにホコリが付いています。カビはこれらを栄養源として成長するため、長く保管するときにはこれらをできるだけ除去しておくことが必要です。ホコリは掃い落とせば良いのですが、汗やアカは簡単に除去出来ませんので 、日々の手入れで湿ったタオルで汗やアカの附着していそうな部分をふくのも一つの方法です。
そして天気の良い日には、陰干しして水分を少なくし、それから保管するようにしましょう。
保存は湿度が低く、酸素がない状態が一番良いのですが、一般にはできませんので、よく換気することが大切です。密閉した場所では、滞留空気中に含まれた湿気が夜間に気温の下降とともに、革の表面に結露し革を濡らしてしまいます。一度その状態になるとカビは成長を始めますので、ビニール袋に入れて保管するのは間違いになります。できるだけ通気性の良いものに入れて保管したほうが、良いということになります。
※一見よさそうと思えるナフタリンなど防虫剤は直接接触してしまうと、 変色したり接着部が剥がれたりすることが、ありますので使用する際には、気をつけてお使い下さい。(基本使用しないのが、良いでしょう)
 

靴の手入れ方法は・・・

まず汚れを落とします。乾いた布かブラシで落とし、汚れのひどいときは汚れ落しか、中性洗剤の液で拭いて下さい。次に靴クリームを少量づつ薄めにぬって下さい。
※クリーム使用の際、履いた時に見えづらい(見えない)部分で試しぬりして下さい。厚くぬると革の持ち味をそこない早く老化する原因となります。また色クリームは靴の色より薄目の色をお選び下さい。またスエードの手入れ方法の場所でも記載していますが、スエードはソフトな毛並みが命ですから、ブラシはナイロンブラシ又は生ゴムを使うと良いようです。
色仕上げの場合はスエード用チョークを使用して、毛がなくなってきたり、光ってきたら、紙ヤスリで表面をこすり起毛させます。またエナメルは、ごく柔らかい布で拭くだけで十分です。
 

靴の保存方法は・・・

手入れ方法と同じく丁寧にホコリを落し、保革用クリームを十分に塗ります。シューホルダーに入れて置きますと型くずれしません。必ず十分に乾燥させてから、(バック・鞄・袋物の保管方法と注意点は同じですので、確認お願いします。)ビニール袋に入れて密封して保存して頂けるとカビは、生えてきません。ただ時には、とくに梅雨の時期には、一度保管していた靴などは取り出して、もう一度手入れすると安心ですよ。
 

ベルト・衣服・手袋などの手入れ・・・

保革用液体クリームを柔らかい布に薄目につけて、入念にすり込みながら、優しく(ソフトタッチに)磨いていきます。汚れやシミがあるときには革用クリーナーで丁寧に拭き取ってください。
磨き終わったら直ぐにしまったりせずに、1〜2日間は風通しのよい所へ置き、内側の奥の方までキチンと乾かしてください。そしてその後に柔らかい布で軽く磨いて下さい。
※特に雨に濡れた場合は、陰干しした後に入念な手入れ忘れないで下さい。
 

ベルト・衣服・手袋などの保存方法は・・・

手入れの後には、よく乾かしてから型くずれしないように、中側に紙などの詰物をして、形をととのえて、ビニール袋に入れて密封して置きます。尚ベルトや手袋、衣服は防湿・防虫剤を入れることも良いと思われますが、バック(鞄・袋物)の保管にも挙げましたが、直接接触してしまうと変色したり接着部が剥がれたりすることがありますので、気をつけて使用して下さいね。また時には、とくに梅雨の時期には、取り出して再度手入れをして下さい。
衣服の場合は、シーズンが終わったら、信用のあるクリーニグ店に出すのも良いでしょう。
 

豚革製品の手入れ方法は・・・

牛革や馬革の革の吟面(表面)部分にオイルやクリームなどにて油分の補給をしてあげる。またスエードでは上記のようなメンテナンスにて末永く革製品にとって良い状態を保つことが可能となります。
しかし豚革の素上げ仕上げなど吸収力の良い素材で薄めの革ですと上手にクリームを付けたり、オイルを塗る作業は大変となります。吸収力が高い為に初回に行った場所と次に行った部分で付き具合が変わり均等に塗っていけず、多少の色合いが異なって見えてしまう可能性が高いです。
豚革の素上げみたいな革の場合は、従来の油分を長く保たせる考えの方が、末永く革製品にとって良い状態を保つこととなります。購入時にトップコーティング的なもので塗膜を作ってあげる方法となります。
靴とかで使われている撥水効果のある薬品(コロンブス社 アメダスなど)を吹き付けておき、汚れが付いた際には塗料系で汚れを取るのではなく、皮革用消しゴムタイプがありますので、そのような物で汚れを除去して頂き、再度コーティングすることをお勧めします。
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